マイカーローンの頭金は必要?払うメリット・デメリット

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マイカーローンを組む際に頭金を入れる必要はあるのでしょうか。頭金は必要ないと思っていても「頭金を入れてください」と言われて戸惑っている方や、特に言われていないけれど頭金を払ったほうがいいのかな?と迷っている方もいるかもしれません。

今回はマイカーローンで頭金を払う必要があるケースと、頭金を払うメリットやデメリットについてご紹介します。


マイカーローンで頭金が必要な場合

基本的にはマイカーローンでお金を借りるときに頭金は必要ありません。しかし、頭金を払ってはいけないというわけではありませんし、頭金を払ってくださいと言われる場合もあります。

それはどんなときでしょうか。例外もありますが、どのような場合に頭金が必要になるのかそのケースをみていきましょう。

ケース1:年間返済額が30~40%を超えてくる

年間返済額は、1年間の間で返済するお金の額です。年間返済額には、いま借りようとしているマイカーローン以外にも、もしすでに何か借りているローンなどがあればそれらも計算に入ります。

住宅ローンや消費者金融から借りているお金、キャッシングや奨学金や、スマホなどの割賦払いのぶんまであらゆるものが入ってきます。

年間返済額が収入の30~40%を超えてくると、審査に通らなくなる可能性が高くなります。その場合、頭金を入れて年間返済額を減らすことで年間返済額の収入における割合を減らし、審査に通過することができるかもしれません。

ケース2:年収よりもたくさんお金を借りる場合

金融機関により異なりますが、たとえば年収300万円の人が350万円のローンを組もうとした場合に収入を超えるぶん(50万円分)の頭金を入れるように言われることもあるようです。

ケース3:融資可能な金額が低かった場合

300万円借り入れたかったとしても、審査の結果280万円まで融資が可能とされることもあります。このように、必要な金額よりも融資可能金額が低かった場合、差額のぶんは頭金として払う必要があります。

マイカーローンの頭金を払うメリット

マイカーローンの頭金を払うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。具体例を挙げながらご紹介していきます。

総支払額・利息・月々の返済額を節約できる

頭金を支払って借入額を減らすことで、総支払額、利息、月々の返済額を抑えることができるのは大きなメリットだと思います。

マイカーローンの頭金は10~30%程度いれることが多いようです。もちろんこれより多い方や少ない方もいますが、実際にどのくらい差がでるのか計算して下の表にまとめてみました。

今回比較する条件は、頭金なし、頭金10%、頭金30%、頭金50%の4つです。

300万円を金利3.5%で借り入れ、返済期間を5年、ボーナス払いなしとした場合に、支払総額や利息、月々の支払額はどうなるのかをシミュレーションしています。

まず、頭金なしで借りた場合と頭金10%で借りた場合を比較してみましょう。

総支払額には327451円の差が出てきます。30万円を頭金として払うことで、27451円の利息を節約できることになります。月々の返済額は5000円程度差がありますね。

次に、頭金なしと頭金30%の差を見てみましょう。総支払額は982,954円となり、頭金の90万円を払うことで82,354万円の利息を節約できます。月々の支払額も16,000円ほど差がでてきて、実際に払う額も4万円を下回ります。

では、頭金10%と頭金30%の差はどうでしょうか。総支払額は654,903円です。頭金にする金額には60万円の差がありますが、利息に54,903円の差が出てきます。月々の返済も1万円程度差がでてきています。

頭金を50%用意する方はあまりいないかもしれませんが、参考までに計算してみました。
借入金額が半分になることで、利息も月々の返済額も頭金なしの条件の半分で済みます。
 

借入金額(頭金の割合) 総支払額 利息 月々の返済額
300万円(頭金なし) 3,274,514円 274,514円 54,575円
270万円(10%) 2,947,063円 247,063円 49,118円
210万円(30%) 2,292,160円 192,160円 38,203円
150万円(50%) 1,637,257円 137,257円 27,288円

 
ローンを組めば当然ですが利息が発生します。借りた金額が多いほど支払う利息も多くなりますし、月々の返済金額も大きくなります。

また、今回は金利3.5%で計算しましたが、もっと高い金利で借りる場合はさらに差が大きくなります。

こちらの返済シミュレーターを使うととても簡単に計算できますので、実際に自分の借りる金額や金利で頭金を入れることでどのくらい節約できるのか試してみるといいですよ。

ちなみに、金融機関によっては頭金の下限額や上限額を設定しているところもあるようです。頭金を入れることを考えているのなら、最低でも10%くらいの金額は用意していおいたほうがよさそうです。

マイカーローンの審査に通りやすくなる

お金を貸す側にとって一番のリスクはお金が返ってこなくなることです。たくさんの金額を借りたいという人と少しの金額だけ借りたいという人なら、単純に考えて後者のほうがお金がきちんと返ってきそうですよね。

先の章で年間返済額が30~40%を超えたり、借入額が年収よりも高くなると審査に通らなくなる可能性が高いことを述べました。頭金を入れることで、年間返済額を割合を審査通過圏内におさめたり、年収よりも借入金額を低くすることで、審査通過の妨げとなっていた項目をパスできるかもしれません。

頭金を入れて借入額を減らすことで審査に通りやすくなるというメリットもあるのです。

ただし、頭金を入れてもマイカーローンの審査に通らない場合もあります。その場合は、他の項目で審査にひっかかっている可能性があります。頭金をたくさん入れれば必ず審査を通過できるというわけではないのです。

返済期間を短くできる

多額のお金を借りるとなると短期間で返済するのは難しくなります。頭金を入れてることで借入金額を減らせば返済期間を短縮できるかもしれません。

返済期間を短縮することで得られるメリットとしては、金利の優遇条件にあてはまる可能性があることと二重ローンを回避できるかもしれないということが挙げられます。

まず、金利についてですが、返済期間を規定の年数以内に収めることで金利が安くなることがあります。例えば、返済期間を5年以内にするか5年を超える年数にするかで金利が若干異なるといったようなものです。

当然ですが、返済期間を短くしたほうが金利は安くなります。返済期間を短くすると月々の負担が増えて大変になりそうという心配もないわけではありません。

しかし、頭金で借入額を減らし、かつ返済期間での金利優遇を受けたら思っていたほど月々の返済額が高くならずに済んだということもあるかもしれません。

つぎに、二重ローンを回避できるかもしれないというメリットについてです。

マイカーローンを借りる方の中には、将来的に家を購入する予定の方もいるかもしれません。また、お子さんが近い将来、高校や大学などに入学するといったライフイベントが待ち受けている方もいると思います。

その場合、すでにマイカーローンを借りていると住宅ローンや教育ローンといった他のローンの審査が通りにくくなる可能性があります。

もちろん、マイカーローンを借りているからといって他のローンの審査が通らないというわけではありませんが、二重にローンを組むことになると年間返済額を超えてしまう可能性も高くなります。

もし、マイカーローンの返済に10年など長い期間をかけていると、その間に、家も買う、子供も進学する…などお金を借りなければならないことがでてくるかもしれません。

将来的にお金を借りることが予想される場合、マイカーローンで頭金を入れて返済期間を短くしておくと安心ですね。

マイカーローンの頭金を払うデメリット

マイカーローンの頭金を払うと様々なメリットがあることがおわかりいただけたと思います。メリットの多さに「少しくらい無理をしてでも頭金を払ったほうがいいかもしれないなぁ」なんて思った方もいるかもしれませんね。

たしかに、頭金を払うことで享受できるメリットはたくさんありますが、無理をしてでも頭金を用意したほうが良いのか判断するために、頭金を払うデメリットについても考えてみましょう。

頭金を払うデメリットとしては、なんといっても生活に余裕がなくなる可能性があるということでしょう。

車を買うために積み立てていたお金や頭金として使うぶんとして予め別で用意していたお金があればいいのですが、そうでない場合は貯金を切り崩して頭金を払おうということになると思います。

もし、マイカーローンの頭金に貯金のほとんどを切り崩したとすると、「今月ちょっと生活費が足りない!」というときや、冠婚葬祭で急な入り用があったときに対処できなくなってしまう可能性もあります。

また、突然、冷蔵庫や洗濯機など高額かつ必要度の高い家電が壊れるといったアクシデントもないわけではありません。

また、車を維持していくためには車検や車両税の支払い、保険料なども必要になってきますので、車を購入したあとにかかってくる車のためのお金のことも考えておかなくてはなりません。

本当に貯めてきたお金を頭金に使ってしまっても大丈夫かよく考える必要がありそうです。

一番避けたいのは、急な入り用ができたときにマイカーローンの頭金に貯金を使ってしまってお金がなく、またお金をどこからか借りて調達しなくてはならないという事態ではないでしょうか。

当然ですが新たに借りたお金にも利息が発生し、せっかく頭金を払っても結果的に損になってしまうかもしれません。

そう考えると、余裕がないのに頭金を無理して払うより、ある程度のお金は手元に残しておいたほうが経済的にも精神的にも余裕が持てるのではないでしょうか。

また、手間の面では頭金なしのほうが手続きが少なく済みます。

というのも、ディーラーに自分が直接頭金を払う場合、残りの金額についてはディーラーに請求書を発行してもらって銀行に提出する必要があるのです。

また、銀行からディーラーに全額直接払ってもらう場合であっても、マイカーローンを組む銀行の口座に頭金のぶんだけは入金しなければならないという手間がかかります。

ちょっとした手続きではありますが、仕事などで忙しい方にとっては面倒に感じるかもしれません。

マイカーローンと頭金「まとめ」

マイカーローンの頭金を払うことで、審査に有利になり、総支払額や月々の支払額、利息を減らすことができるというメリットは想像しやすかったと思います。

しかし、頭金を入れて返済期間を短くすることで、先々に組む可能性のあるローンの審査を有利にできるメリットがあるというのは盲点だったかもしれません。

頭金を払うのメリットが多いぶん、なんとかして少しでも多く頭金を用意したい気持ちもあるかもしれませんが、無理は禁物です。

頭金を10%だけ入れる場合であっても、借入額が200万円なら20万円…と決してすぐ簡単に用意できる金額ではありません。

頭金を無理に捻出して払ったとしても、その他の支払いや生活に困ってしまったり、それでまた新たにカードローンなどで生活費を借りるようなことになれば頭金を払った意味もなくなってしまいます。

頭金を払っても困らないかをきちんと考えた上で払うようにしましょう。あえて頭金を入れない、または少なめに入れておき、余裕のあるときには貯金しておいて繰り上げ返済をするというのも一つの方法だと思います。


   

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