嘘をついてお金を借りるとどうなる?年収などの虚偽申告はダメ!

カードローン業者からお金を借りるときには必ず審査を受けることになります。
このとき、どうしてもお金を借りたいからといって、年収や職業、他社借入状況など嘘をついてでもカードローンの審査に通過したい!と思うこともあるかもしれません。
そもそも嘘をついてお金を借りるのはダメなんですけど、実際に借りてしまったらどうなるのか?という観点で解説していきます。
お金を借りるときになぜ嘘をつこうと思ってしまうのか
借金と嘘はセットと言っても良いほど、お金の貸し借りには嘘がつきまとうもの。
親や友達から苦しい言い訳をしてお金を借りたことがある・・・という経験がある人もいるのではないでしょうか?
人がお金を借りるときに嘘をついてしまう最大の理由は、借りられなかったらどうしようという不安があるからでしょう。
そのため、どうしても消費者金融や銀行カードローンでお金を借りたいために
・勤続年数を長くする
・勤務先を誰もが知っている大手企業として申告する
・他社借入件数と残高を低めに申告する
・年齢の嘘をつく
・無職だからアリバイ会社を使う
・電話番号などの個人情報を偽る
などの虚偽の申告をする人は実際にいます。
「調べてもわからないことなら嘘ついても大丈夫なんじゃない?」と思うかもしれませんが、実際こういった嘘をついてしまうとどうなってしまうのでしょうか。
嘘をついてお金を借りるとどうなるの?
ここでは嘘をついてカードローン審査を受けたり、お金を借りるとどうなるのかを確認しておきましょう。
まず、大前提として嘘をついてカードローンの審査に通ることはありませんし、バレない方法もありません。
まぁ本当の本当のところは、カードローン会社がそこまで詳細に調べないことからバレないケースもあります。
しかし、「じゃあいいじゃん!」と思ってはいけません。
嘘をついて申し込みをするということは審査落ちのリスクを自分で上げるということですし、そもそも虚偽の申告はダメということは最初に伝えておきます。
年収で嘘をつく・年収を高く申告する
カードローン会社などに年収をごまかして申告しても、まずバレてしまいます。
バレてしまうルートはいくつかあります。
確実にアウトとなってしまうのは、収入証明書の提出を求められることです。
特に問題なくカードローン審査が行われていれば、収入証明書が求められるケースは主に以下の2通りになります。
2.今回の借入希望額と現在の他社借入額の合計が100万円を超えるとき
この2つは貸金業法の総量規制によるものなので、消費者金融の場合は必ず提出を求められます。逆にこれ以外のケースはカードローン業者次第になるので、「この人は大丈夫だろう」と判断されたら求められることはないんです。
年収を高く申告すると、どうしても他の項目と内容が食い違ってくることになります。年収1,000万円なのに勤続年数が3年だったら変ですよね。
こういうおかしな点があると、収入証明書の提出を求められることになるわけです。
この例では収入証明書の提出の前に審査落ちだと思いますが、カードローンが「おぉ、この人は勤続年数が短いのに年収が高いな!」と性善説な判断はしないでしょう。
勤続年数で嘘をつく
消費者金融や銀行カードローンは勤続年数を非常に重要視します。なぜかというと、勤続年数の長さは安定した収入の証明になるから。
カードローンの返済日は基本的に毎月1回なので、この日に確実に返済してもらうためには毎月収入があることが大事になるんです。
実際、勤続年数は1ヶ月でも長いほうが有利になることは間違いないのですが、だからこそ審査に自信がない人が嘘をつきやすい項目でもあります。
しかし、勤続年数の嘘もバレやすいものです。
以前にローンやクレジットカードの申し込みをしたことがある場合は、信用情報機関に記録が残っていますので、信用情報機関で調べればすぐにわかってしまうんです。
また、社会保険証には被保険者になった日が記載されているので、保険証の提出を求められることでも嘘が発覚してしまいます。
嘘がわかってしまえば、その時点で審査は終了です。
勤務先の嘘をつく
勤めている会社が小さな会社だからとか水商売などの場合は、審査に通るために会社名を偽ってしまう人もいます。
勤務先の嘘は「在籍確認」をされてしまうとすぐにわかります。
在籍確認は実際に勤めていることを確認するために、申込者が申告した勤務先電話番号にカードローン会社の担当者が実際に電話をかける確認方法です。
在籍確認は電話ではなく社会保険証や会員証などの書類で行われることもあるのですが、在籍確認をしないでお金を貸してもらえるということはまずありません。
無職だからアリバイ会社を使う
勤務先に自信がないとか無職で収入がない場合にアリバイ会社を使うという人もいます。
アリバイ会社はその名の通り、本当は勤務していないのに勤めていることを装ってくれる会社です。
職種も希望できますし電話対応もしてくれるので在籍確認も通過できますし、ニセの給料明細や源泉徴収票の発行も行ってくれます。
一見、便利なように見えるかもしれませんが、これらを利用することは非常に悪質な嘘をつくことになります。
・アリバイ会社に在籍確認の代行をしてもらう
・アリバイ会社に給与明細や源泉徴収票を偽造してもらう
こういったことを行うと、「詐欺未遂罪」になってしまいますし、万が一カードローン会社と契約できたとしても「詐欺罪」になるので良いことはひとつもありません。
詐欺罪は10年以下の懲役になりますし、カードローン業者から損害賠償請求をされても全くおかしくない悪質な行為です。
他社借入件数と残高で嘘をつく
借入件数と残高の嘘は確実にバレます。
すでに消費者金融や銀行カードローンでお金を借りているということは、信用情報機関に個人情報が記録されていることになります。
信用情報機関には借入状況も記録があるので、確認すればイッパツでわかるんです。
他社借入状況の嘘は審査の段階で確実にわかってしまうので、嘘をついて審査に通ることはないでしょう。
年齢で嘘をつく
年齢で嘘をつくケースは、未成年だけど親権者の同意をもらえそうにないから成人していることにしたいとか、カードローン業者が指定している上限年齢を超えている場合などが考えられます。
消費者金融や銀行カードローンでお金を借りる場合には、本人確認書類の提出を求められるので、生年月日から年齢の嘘は必ず発覚します。
こういう小さな嘘が詐欺などの大変な事態になることはないですが、審査に通ることもありません。
個人情報を偽る
氏名、住所、電話番号、年齢などの嘘がバレないことはありません。
基本的にどんな嘘でもバレますが、運転免許証などの本人確認書類に書かれていることは確実に発覚すると思っていて間違いないですよ。
個人情報の嘘も比較的早く発覚するので、バレても大きな問題にはなりませんが審査には通りません。
でも、落ち着いて考えてみると氏名や住所などで嘘をつくって、すごく怖いことじゃないですか?
なりすましだと思われてもおかしくないですし、悪質業者の常套手段というか他人を欺きたいという非常に強い悪意が感じらる行為です。
嘘の申告がバレたらどうなるの?
嘘をついてカードローンの申し込みをして、実際にバレてしまったらどうなるのかというと、嘘なのか単純な間違いなのか微妙な場合は、カードローン業者の判断によって再審査となることもあります。(あまり期待しないほうが良いですが)
例えば、住所の番地を1ケタだけ間違えてしまったとします。
住所は万が一返済が遅れた場合の催促の際に非常に重要なので、カードローン会社が厳密にチェックする項目です。
基本的にケアレスミスもダメなのですが、カードローン会社によっては申請があった住所と本人確認書類に記載された住所に差異があるということを教えてもらえる場合もあります。
しかし、問答無用で審査に落とすケースもあるので、基本的にはどんな項目でも間違いがないようにしましょう。
審査の途中でバレたらどうなる?
審査の途中で嘘がバレた際の対応は2通りあります。
ひとつは悪質な嘘ではないと判断されて、「この項目にお間違いはないですか?」と確認が入るパターンです。
正しい内容を伝えることで審査が再開されますが、審査に通過できるかどうかはカードローン会社次第です。
もうひとつは、悪質な嘘だと判断されて審査がそこで終了となるケースです。
審査に落ちるだけならまだマシで、「悪質な嘘をつく人」としてそのカードローン業者の社内ブラックリスト入りしてしまったら、今後その会社のカードローン審査に通る可能性はとても低くなります。
審査に通過してお金を借りた後に嘘がバレたらどうなる?
お金を借りた後に嘘がバレてしまった場合のリスクは非常に大きいですよ。
可能性としてあげられることを以下に解説します。
強制解約となる
嘘をついてお金を借りるような人とは契約を続けていけないので、強制解約となることがあります。
解約になったからといって返済の義務がなくなることはないので、その後は返済のみ行うことになります。
「期限の利益喪失」となり一括返済を求められる
まず「期限の利益」が何かというと、お金を借りている人が契約通りにしっかり返済をしていればカードローン業者から返済を請求されない権利のことです。
お金を貸している立場だからといって、都合の良いタイミングで「返して!」とは言えないということですね。
「期限の利益喪失」はこの利益を失うことになるので、一括返済を求められる、繰上げ返済を要求されることになります。
虚偽の申告でお金を借りた場合、契約そのものが成り立たなくなるので、きちんと返済をしていたとしても期限の利益喪失に該当することも考えられます。
詐欺罪になる
自分の中では審査に通るためについたちょっとした嘘だとしても、虚偽の申告でお金を借りるということはひとつの企業を欺く行為です。
非常に悪質だと判断されれば詐欺罪に問われてもおかしくないのです。
カードローン会社に嘘をつくということにメリットはひとつもありません。審査に通りたいという気持ちから嘘をついてしまったとしても正直言って逆効果です。
比較的審査にとって重要ではない項目なら目をつぶってもらえるかもしれませんが、そもそもあまり審査に関与しない項目なので嘘をつく意味すらないでしょう。
マイナスばかりでプラスになることは全くないので、繰り返しになりますが嘘をついてお金を借りるのはやめておきましょう。
カードローンの審査に通った後に嘘をつく
審査で嘘をついたつもりはなくても、お金の使い方やクレジットカードの使い方によっては虚偽の申告をしたことになるケースもあります。
クレジットカードの現金化もクレジットカード会社に対する嘘
クレジットカードショッピング枠の現金化は、規約によって行なってはいけないものとなっています。
強制解約や一括返済の対象にはなるでしょう。
なお、「ACマスターカード」というクレジットカードを発行しているアコムも現金化を禁止しています。
▼アコム AC会員規約 ショッピング条項 第32条(ショッピング等の利用)の5
-前略- 会員は、現金化(流通する紙幣や貨幣(記念通貨を除く。)を購入することを含む。)を目的としたショッピング等の利用はできないものとします。
引用:アコム AC会員規約
カードローンで借りたお金を悪質なことに利用する
カードローンで借りたお金を反社会勢力や詐欺業者にわたすなどの行為も禁じられています。自らの意思でわたすことはもちろんダメですが、騙されないようにすることも非常に重要です。
親・兄弟・友達に嘘をついてお金を借りると詐欺になる?
どうしてもお金を借りたいときに、親に電話して「オレだけど、友達のスマホ壊しちゃっていますぐ10万円必要なんだ・・・。現金で払わないと警察に行くって言われてて・・・」などの嘘をついて騙してお金を借りるとします。
こんな嘘をつかれた親が、オレオレ詐欺だと判断する可能性は決してゼロではないでしょう。
親が機転を利かせて警察に相談したとしたら大変なことになります。
自分の子供ということで詐欺罪に問うことはないと思いますが、だからといって許されるものではなく人を傷つける悪質な嘘であることは間違いありません。
悪質な嘘の例としては、
・事故をおこしてしまって示談金が必要
・急病、ケガでお金が必要になった
・友達の連帯保証人になってしまって返済が必要になった
などではないでしょうか。
嘘をついてもバレなければ大丈夫?
聖人君子のように生きましょうと言うつもりはないのですが、バレなければ嘘をついても良いという考えは甘いでしょう。いつかどこかでその甘い考えのツケが返ってくることになると思います。
また、悪質な嘘や深刻な嘘ほどバレてしまいますし、バレたら大きな問題に発展しやすいものです。
ただの苦しい嘘なのに、「これは嘘じゃなくてお金を借りるための理由だから」とか「年収を少しくらい多く申告するのはみんなやってるから」などと、自分を正当化するのはやめておきましょう。
